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ソミュアS35中戦車
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ソミュアS35戦車は初の騎兵用中戦車として製造された(フランス軍の装甲車は歩兵部隊用と騎兵部隊用に二分されていた)。歩兵用戦車は装甲が厚く、低速であり、装甲貫通力の低い大砲を装備していた。歩兵用戦車には、軽戦車、中戦車、重戦車があった。騎兵用戦車は敵領深くにダメージを与えることと速やかに反撃することを目的としていた。高速は絶対の条件だったため、原則として軽装甲になった。 フランスはより重装甲と騎兵並みの速度を一度に実現しよう努力した。その成果がS35である。これは胴体と砲塔全体に鋳造構造を採用した最初の戦車であり、1940年には、S35は最も成功したフランス軍の戦車プロジェクトとなった。速度を犠牲にすることなく、装甲と兵器の点でドイツ軍戦車を凌いでさえいた。ポーランドは戦前にS35を購入しようとしたが、フランス軍はそれを拒絶した。代わりに旧型戦車を片付けたかったのだ。ドイツ軍は奪取したS35を自分たちの作戦に利用し、イタリアとクロアチアに売却もした。 S35は最も手強い敵であることが証明されたが、フランスの早過ぎる降伏のため、その真価を戦場で見せつけるチャンスはついに来なかった。 |