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ZIS-2 57ミリ対戦車砲
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1940年までに赤軍は持っている対戦車カノン砲では、T-34やKV-1のような自軍の新鋭戦車の装甲さえも貫通できないことに気づいた。ドイツ軍が装甲をさらに厚くした戦車の製造を開始したという情報も得ていたため、赤軍はより強力な57ミリカノン砲を配備する決定を下した。この設計はわずか数ヶ月で完成し、テストの結果、1キロ(0.6マイル)の距離で装甲90ミリを貫通可能であることが分かった。1941年3月までに、ZIS-2は戦線に登場した。 ドイツ軍がソ連を侵攻した1941年夏、赤軍はすぐにドイツ軍戦車の大半はあまり装甲が厚くないことと、ソ連軍の45ミリカノン砲でかなり効果的に対応できることに気がついた。この時点では、ZIS-2の製造は停止していたが、必要になったら生産を再開できるように機械設備はそのまま残してあった。 その時は、ドイツ陸軍がV号戦車パンターとVI号戦車ティーガーを戦場に送り出した途端にやって来た。ZIS-2の生産が即座に再開され、ZIS-2は長期間、新型ドイツ軍戦車に効果的に反撃できる唯一のカノン砲だった。 ZIS-2はリトアニアのシアウリアイ郊外での戦闘で実証された通り、注目に値する対戦車兵器となった。この戦闘では、破壊されたカノン砲1門に対し、ドイツ軍戦車3両が破壊されたのだ。イギリス軍でさえもその成果に大いに感心し、自軍で使うために量購入を要請した。ZIS-2は当時のこの口径のカノン砲の中で最も強力なものと広く認められている。 |
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