M4A1シャーマン中戦車

防御力 攻撃力
前面防御力 側面防御力 後面防御力 上面防御力 ダメージ 貫通力
75 42 41 21 70 70

仕様
主要武装 75 ミリ/
L 37.5/Q 97
2次武装 7.62 ミリ/
Q4750 x2門
重量 31.9 トン
最大速度 38 km/時
エンジン出力 375 hp
乗員 5名
装甲厚(最小/最大) 18/93 ミリ

1939年にヨーロッパで戦争が始まった時、アメリカ陸軍は近代的な地上戦を戦うには人手も訓練も不十分で、装備も不足していた。アメリカ軍の装甲車隊は依然として同一の戦術に頼る歩兵と騎兵の間で共有されていた。1940年の演習訓練の後、将軍の小グループは、陸軍には独立した装甲師団が必要なだけでなく、より優れた戦車も必要であることを上層部に納得させた。当時、配備可能だった数少ない戦車はさまざまなモデルとタイプの寄せ集めで、それらに共通する特徴は能率の悪さであった。当時の最も一般的な中戦車はM2で、小型の砲塔に小さい37ミリのカノン砲を取り付け、機関銃8門を装備した不恰好な設計だった。ヨーロッパでの戦争が続くと、アメリカはそのような設計は馬鹿げているとすぐに悟り、最低でも砲塔により強力なカノン砲が必要であると結論した。
続いてM3ジェネラル・グラントの設計が出来上がったが、それはさらに奇妙なものだった。75ミリのカノン砲を車体に取り付け、小さい砲塔に37ミリのカノン砲を装備し、さらにもう1つの小さい砲塔に12.7ミリの機関銃を収容したのだ。操作には7人の乗員を必要とした。その設計は控えめに言っても奇抜なものだったが、装甲は頑丈で、エジプトでは活躍した。
M4ジェネラル・シャーマンはM3の改良型である。車体の上部が切り落とされ、その部分には75ミリのカノン砲を収容できる砲塔が加えられた。キャビンの大きさを減らすことにより装甲厚を増加することができ、ついに一人前の中戦車が出来上がった。シャーマンは幸いにもドイツ軍のIV号中戦車と互角であることが明らかになったが、ドイツ軍の重戦車よりは著しく劣った。ドイツ軍重戦車は、ほぼどんな距離からもその装甲を貫通することは不可能だった。シャーマンの他の欠点としては、シルエットが高いこと、戦車が砲撃されると、予備の弾薬が爆発する傾向があったことである。ただし、全体的には、信頼性は高く、操作は簡単で、製造の観点から見れば、完璧であると見なされた。その車体は溶接または鋳造することが可能で、多様なエンジン、兵器およびシャーシを取り付けることができた。この戦車の部品のほとんどは既に多くの自動車会社で製造されていたものだった。全ての部品はその時点で一番都合がよく、調達可能な物が流用されたのである。このため、1942年から1945年までにほぼ5万両のシャーマン戦車が製造された。